プラズマ材料科学の進歩・発展・向上に向けて

「プラズマ材料科学賞」は、日本学術振興会プラズマ材料科学第153委員会の発足10年目を記念し平成9年度に創設されたもので、プラズマ材料科学の研究・開発において貢献し、顕著な業績をあげている個人またはグループを顕彰してきました。令和2年度からは文部科学省共同利用・共同拠点名古屋大学低温プラズマ科学研究センターが授与機関となり、プラズマ材料科学賞の授与が継続されることとなりました。さらなる本分野の発展を目指し、プラズマ材料科学殿堂表彰を新たに創設し、授与対象者を世界中に広げ、基礎部門賞、技術部門賞、奨励部門賞も広く日本国内を対象に推薦募集を行うこととなりましたので、 関係各所への広報をお願い致します。

趣旨

プラズマ化学反応とそれを利用した各種材料プロセシングは、近年国内外において、半導体関連分野は言うに及ばず、広範な産業分野におけるキーテクノロジーとして急速に発展し、その重要性は今後益々大きくなると認識されています。この分野の健全な育成・発展のためには、学界および産業界におけるこれまでの優れた研究開発業績を称える、発展性の期待される研究を奨励し、よって世界的視野に立った新産業の創成を積極的に推進する必要があります。
日本学術振興会「プラズマ材料科学153委員会」は、プラズマ材料科学技術分野における産官学の第一線の研究者・技術者を結集し、時代の要請とこの新領域の学術発展に寄与することを目的に設置され、多彩な活動を行って参りました。創設10周年を記念し平成9年度に、この分野の一層の発展を推進するため「プラズマ材料科学賞」を創設致しました。
令和2年度からは、上記趣旨を引継ぎ、文部科学省共同利用・共同拠点名古屋大学低温プラズマ科学研究センターが授与機関となり、プラズマ材料科学賞の授与が継続されることとなりました。さらなる賞の発展を目指し、プラズマ材料科学殿堂表彰を新たに創設し、授与対象者を世界中に広げ、基礎部門賞、技術部門賞、賞零部門賞も広く日本国内を対象に推薦募集を行うこととなりました。

表彰の対象となる業績・貢献と表彰部門

授与機関から委嘱された内外のプラズマ材料科学に関する第一線の研究者を中心にプラズマ材料科学賞選考委員会を組織し、表彰の対象となる以下の業績・貢献について、対象部門に応じて評価します。
(1) プラズマ材料科学の進歩・向上に多大な貢献をなした優秀な成果
(2) プラズマ材料科学技術の進歩・発展に関する優れた功績
(3) プラズマ材料科学分野における示唆的かつ独創的で将来性を窺わせる成果
(4) プラズマ材料科学分野の学会、研究会、国際会議等の運営・幹事業務における多大な貢献

なお、表彰の具体的な対象部門は、以下の4つに分類されています。
 プラズマ材料科学殿堂表彰: 長年の世界的に顕著な業績・貢献に対して(対象:全世界)
 基礎部門賞: 基礎分野の確立に関する業績・貢献に対して(対象:日本国内)
 技術部門賞: 産業応用技術の発展に関する業績・貢献に対して(対象:日本国内)
 奨励部門賞: 若手研究者による業績・貢献に対して(対象:日本国内)

賞の数は各部門1件とするものではなく、また、必ず全部門で賞を授与するものでもありません。賞の数は年間数件を基準としますが、対象者に応じて弾力的に検討します。

授賞時期

授賞式並びに受賞記念講演(基礎部門賞)をプラズマ関連学会にて行う予定です。

授賞の伝達

受賞者には事前に連絡するほか、企業及び国公立研究所の場合には、授賞決定通知を社長・機関長宛てに伝達します。

募集・応募の方式

他薦とし、プラズマ関連学会からの推薦を受け付けます。また、授与機関より委嘱された選考委員会内でも推薦可能とします。推薦理由の記述は80字程度の比較的簡単なものとし、応募を容易にしますが、必要と思われる場合には追加資料の提供を求めることもあります。対象者の国籍は問いませんが、日本国内での研究活動を賞の主たる対象とします。

「プラズマ材料科学賞」規定

1. 本規定は、プラズマ材料科学賞選考委員会(以下「本委員会」という)が行う表彰に関して定めたものである。

2. 本表彰は、プラズマ材料科学の研究・開発において貢献し、また顕著な業績をあげたものに対して「プラズマ材料科学賞」(プラズマ材料科学殿堂表彰・基礎部門賞、技術部門賞・奨励部門賞)を授与し、その業績をたたえることを目的とする。

3. 第2項にいう貢献、業績とは
 (1) プラズマ材料科学の進歩・向上に多大な貢献をなした優秀な成果
 (2) プラズマ材料科学技術の進歩・発展に関する優れた功績
 (3) プラズマ材料科学分野における示唆的かつ独創的で将来性を窺わせる成果
 (4) プラズマ材料科学分野の学会、研究会、国際会議、等の運営・幹事業務における多大な貢献
等をいう。

4. 表彰は個人および研究グループを対象にし、毎年若干名とする。

5. 表彰は毎年1回、プラズマ関連学会において行う。

6. 受賞者には賞状を授与し、盾を贈呈する。
基礎部門賞受賞者は、プラズマ関連学会において受賞講演を行う。

7. 表彰は表彰時点における本委員会委員長名、必要に応じて委員名を併記することにより行う。

8. 受賞者は、本委員会において選考し、授与機関において決定する。

9. 本規定は授与機関の承認を経て改訂することができる。

付則
この規定は令和2年6月26日より実施する。

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